15年ほど前の話、両親が新聞に挟まっていた高島易断というチラシを見て相談に行った
1日千円、一年間で36万5千円の除霊プランに申し込んできた
私は詐欺だ お金がもったいない 何やってるんだと反発した
ある日、近くにその高島易断の人が来ているから
会いに行って話を聞いてきてくれと両親に頼まれた
正直、詐欺だと思っていたので反発心しかなかったが行くことにした
ほんの少し本物であってくれという願いもあったのかもしれない
相手は60過ぎだと思われる男性で小太りで口ひげを生やしていた
話した内容はもうほぼ覚えていないが
以前の相談者だという人の写真を何枚もみせて
この人たちは恋人ができて結婚して子供もできて幸せになった
私のお陰だ!!みたいなことをいっていた
相談者の写真をこんなに見せていいのか、許可はとっているのか うさんくさいな
これも詐欺の手段の一部で全部でっち上げているんだろうな
などとモヤッっとする感情とともに色々な思考が過っていった
そんな私の態度を見てなのか
その時、私が何かいらないことを口走ったのかは忘れたが
突然、「霊視する」と言い鋭い目つきをつくり私を凝視してきた
ここぞとばかりに本物か偽物か判断してやると、相手の目をまっすぐに見返したが
当然何の能力もない私には判断できなかった
むしろ気の弱い私の心に本物かも?って思考すら過ってしまった
そして凝視がおわると先祖の霊が~土地の因縁が~などと言い出した
両親がお伺いしてもらうといってよくいく近場の霊能者と呼ばれる人のところで
先祖が~供養が~と言われたらしく両親もそれを信じており
先祖供養が~うかばれていないご先祖様が~と何かあるたびに言うので
ハッキリ言ってこの話が出たことでうんざりした
そんなこんなで面談は終わり、最後に受付をしていた奥さんと話をする機会があった
すごく聞き上手な人で批判せず理解を示す人だった
もちろん上辺だけだったのかもしれない
しかし、私の心はそれで少なからず癒された
固まって重く心にのしかかっていたもの、怒りや憎しみが
一時的にではあるがやわらいだ
数か月後、その高島易断から連絡があった
屋敷が悪いので土地を浄化する
水晶を云々で費用は100万弱だった
その話を聞いて私はキレた
断れと両親に言ったが断り切れなかったのか信じ切っていてお願いしていたのか
打ち合わせのためだったと思うが、高島易断は白いワンボックスに乗ってやってきた
私は大声で喚き散らした。何を言ったかは覚えていない
近所の人が吃驚して出てくるくらいに一生懸命喚き散らした
これに耐えきれずに両親も断りをいれてくれたのか高島易断は帰っていった
半年以上すぎてから高島易断に母が電話を入れた
私に回復の兆しが見えないけど何故なのかと問い合わせたらしい
帰ってきた答えは、易断の主と言えばいいのか何というのがいいのか
とにかく奥さんが出て主人が体調不良で今は身動きが取れないというものだった
それからも2度ほど電話をして問い合わせたみたいだが、すべて同じ回答だった
母は体調不良という言い訳も信じていたのかもしれないが
私は、体調不良を言い訳にしてついに逃げやがったと思った
数年がたち高島易断を名乗る人たちが詐欺で捕まったというニュースを耳にした
両親が相談していた高島易断とは住所が違った。確か静岡だったとおもう
そのことも両親に伝えてもう高額料金を請求してくるところは詐欺が多いからかかわるのはやめてくれとお願いした
まあ、私が家で苦しくて泣き叫んだり暴れたりしなければ
こんな事にはなっていないんですが・・・
その1
その2